クリニックブログ

準備体操のすすめ
2019年10月19日

台風19号が大きな爪痕を残して去り、その後は一転寒くなり、夏から冬に一気に変わったような激しい天候の変化がありました。皆さん、体調はいかがでしょうか。
締め切りや課題に追われている時、やらなければならないことに、却って手が付けられないと言うようなことはないでしょうか?(唐突になぜこの話題かと言えば、今、私自身が色々な締め切りに追われているからなのですが…)。やらなければならない、という気持ちに押しつぶされて、取り掛かることさえできない状態と言うのは、誰でも経験したことがあると思います。そんな時、「準備体操」をすることを、お勧めします。「準備体操」と言っても、ラジオ体操のように身体を動かすことではありません。やらなければならない仕事や勉強などに取り組む前に、ちょっとしたウォーミングアップをすることです。
“やらなきゃ”“やらなきゃ”と言う気持ちに取りつかれると、例えば、課題・宿題をするために、机の前に座る、仕事のためにパソコンを開く、洗濯物を干すために洗面所に行く、そういう始めるための行動に取り掛かることができなくなることがあります。そういう時は、まずはとっかかりの行動だけすればOKで、本当の課題等はきちんとやらなくていい、としてみると意外とスムーズに取り掛かれることがあります。これが、「準備体操」です。
例えば、期限の迫った仕事があるとしたら、とりあえずパソコンの前に座り、パソコンを立ち上げ、該当の仕事をするのではなく、“Yahooのトップニュースを見る”とか“メールチェックをする”など、をやってみます。ここで重要なのは、「準備体操」に夢中にならないようにする、ということです。100メートル走の前の「準備体操」に疲れて、100メートル全力疾走できなくなるような事態は避けなければなりません。せいぜい、この「準備体操」は5分くらいで切り上げるといいと思います。事前にここまで、~分までと決めておくのがいいでしょう。切り替えが苦手な方は、手間でも、携帯などのアラームをかけておくとよいと思います。「準備体操」が終わったら、とりあえず、ターゲットの仕事のファイルを開きます。そして、3行でも4行でも、手をつけておくのです。そこで、もうダメと思えばやめてもいいですし、もう少しやれそうと思えば続けてみましょう。
大人でも子どもでも、相談に来られる方の話を聞いていると、とにかくやるべきことに取り掛かる体制になること自体が、難しい様子が多く見られます。ちょっとでも手をつけてみると、“こんなものか”と大体の当たりがつき、手をつけるハードルがぐっと下がる場合が多いように思います。
どうしてもやらなくてはならないことに限って、手に付かない、という方は、この「準備体操」をしてみることをお勧めします。さぁ、私も「準備体操」をして、課題に手をつけてみます!
磯田