巣立ち
2026年10月16日
私がこのクリニックに勤めて12年。
その時小学生だった息子もついに社会人になりました。
この春には独り立ちをし、狭い我が家は急にがらーんと広くなりました。
月日の経つのは早いものですね。
息子が家を出た最初の1週間は、もう子育てはおしまい・・
と言いようのない寂しさに胸を突かれて涙しておりましたが、
日が経つにつれ、「家事がものすごく楽だ」のほうに軍配があがり、
今では「洗濯物が少ない」「ゴミが出ない」「米が減らない」
「玄関にでかい靴がない」「料理は最低限でOK」など
様々な利点を謳歌するまでになりました。
息子の住む町と職場の中間に我が家があるので、
しばらくは忘れたものを取りに戻ったりしていましたが、
数カ月経つとそれもめっきり減りました。
すると「あの子は今度いつ帰ってくるんだろう?」
という気持ちが芽生えはじめました。
思い返せば、私が一人暮らしを始めた時から、
父も母も「今度いつ帰ってくるんだ」が口癖でした。
あの頃は携帯やメールなどはなく、部屋の電話か手紙で
「元気なのか?いつ帰ってくる?」とよく聞いてきました。
今、その親の立場になって、
あの時の父母はこんな気持ちで日常を送っていたんだなぁ、とわかります。
若かった私は、うるさいなーそういちいち聞かれてもだな・・
と心の中で思ったものです。
試しに息子に「今度いつ帰って来る?」とラインしてみたら、見事に既読スルー。
数日たってから、連絡もせずいきなり「よう!」とドアを開け、
冬用のシャツを何枚か持ったらその辺にあったお菓子をつまみながらすぐ出て行きました。
帰りがけに靴をはきながら、
「じゃ、俺は行くけど、おこづかいあげるなら今だよ!」ですって。
「やらんわい」と言ってたたき出してやりました。
さて、子育ては本当に終わったのかな?
受付 菊地






