秋の音楽祭
2015年10月30日
過ごしやすい季節に移り変わり、朝晩は少し冷えるようにもなりましたね。
秋になるとどうもクマの気持ちまで分かるようになるようで、毎年デパートやスーパーで美味しそうな食材を探し求めては買い込んで抱えて食べています。
さて、今年の私は昨年とは少し違う体験をしているのですが皆さんも変化がありますか。いかがでしょうか。
今まで色んな国に遊びに行きましたが、数年前に出掛けたプラハの秋の音楽祭はとても心に残っています。
当時は、仕事の帰りに銀座まで足を運び、毎週フルートを習っていました。
仕事でクタクタになっていても、何年もレッスンに通えたのは音楽や楽器のもつ癒しの力だと思っています。
フルートは体の芯をしっかり感じ、唇にあてる息に集中しなければ音さえ出ません。その日にあった嫌なことや考えごとを抱えていては、きれいな音は出ない楽器です。
それが私には大変良かったようで、今では楽器がなくてもほとんど考えなくなりました。
頭で考えすぎて、シュミレーションを繰り返すと頭はどんどん良くなるので不安や心配を沢山覚えていくのかもしれません。
反対に、体に集中すると頭に浮かび上がる心配はいつの間にか忘れていきます。家事をしている間に悩み事が消えていたり、歩いていると少し気持ちが軽くなるのも同じことですね。
プラハの町はそこら中で音楽が鳴り響いていました。統一されたレンガの色や、様々な楽器のハーモニーが体に浸透していくような不思議な体験でした。
秋にしか見られない紅葉を眺めたり、思い立ったままお芝居や音楽を聴きに出たりすると、今あるモヤモヤがすーっと体から出ていくかもしれません。
今しか出来ないことを大事に優先することが、未来の私たちの心をずっと元気にしてくれるような気がします。
心理 菊地
*写真は、昨年東大のお庭で撮影したものです。