テクノロジーとのつきあいかた
2019年3月2日
私はあまりデジタルツールが得意ではありません。
ネットでの大量の情報で真っ先におぼれてしまい、
おちおちのんびりしていられないような気持ちになってしまいます。スマホを買うときに、「らくらくホンにして下さい」と頼んだぐらい、どちらかと言えば苦手なのです。
さて、そんなデジタル音痴の私の子どもが、最近パソコンでゲームをするのが目に見えて頻繁になってきました。
なんだか自室での過ごし方がおかしい。。
誰かとしゃべっている??
私は子どもが友達とオンラインでゲームができる仕組みも良くわからず、自室で何をやっているのやら、、と不安になりました。
そこで、子どもの機嫌の良いときに、パソコンでゲームをしているところを隣に座って見せてもらったのです。
私はゲームにまったく興味がなく、嫌いな性質で、
こどもにできれば本当にやめてほしいなぁ、、そんなことを思っていました。
隣で見せてもらって驚きました。
今のゲームとは、こんなに良く精巧に人を引き込む仕掛けができているのか。
次々と変わる場面に私は目が追いつかず、こどもは見逃している私を尻目に、どこで覚えたのか舌を巻くほどのゲーム操作を駆使しています。目の前に現れたゲームの画面は、臨場感たっぷりに子どもがわくわくするような色彩とキャラクターで独自の世界観を見事に作り出していました。
闘争心をあおり、気持ちよくスカッとした爽快感あり、思わずガッツポーズしてしまう達成感あり、次のステージへの意欲がふつふつと沸き・・・もっと巧みに、もっとかっこよく、もっと上手に、気持ちは高揚していきます。
そして、学校の友達とオンラインで声をそろえて遊ぶこどもの楽しそうな顔!
そんな顔するんだ。。と母は呆然。
というか、興奮している、といったほうが正解かもしれません。
嗜好品、とはよく言ったものです。
どの場面でも、プレイヤーをその気にさせていくための商業的な要素がちりばめられていました。
さすが世界に誇るゲームメーカー、すごい市場だなぁ。。と妙に感心してしまいました。
このゲームの世界が、子どもが「はまる」要素のオンパレードであることを、私は実際には知らなかったのです。
先日、小学校へのスマホを持ち込み許可するかどうかといった議論が話題にもなりましたが、ずっと以前から私たち母親の間では、子供とネット環境&ゲーム問題は、いつも頭を抱える問題でした。
それぞれのご家庭が、親の価値観のもと、ネットやゲームのルールを決めていました。
我が家の場合は、テレビでもゲームでもどちらか1時間ね、という言葉上のもので済ましていました。
それが、テレビよりゲームになりはじめ、ゲームは1時間でうまく区切れず2時間を超え・・・親から叱られ険悪な雰囲気が漂うパターンが増えてきていました。
私は今回こどもの隣で見ていて、親として反省しました。
『親がネットに無関心ということは、ただ、無防備な環境ができている』ということにしかなりません。
確かに、ルールは作ってはおりましたが、
あれだけ巧みにはまる要素のあるものならば、ルールを破って失敗することも多々あるはずです。
未熟な子供ならなおさらその可能性は高い。
指導する親の私が、無知では、安全な環境は作れません。
とりあえず、デジタル音痴の私にできることは、、、と、
我が家では自室にデジタル機器を持ち込まず、全てリビングに置くことにしました。
閉じたネット環境を作らない。
ネット環境は年頃の子どもに禁止して取り上げれば、反発して隠れてでもやりかねない、それはそれは楽しい嗜好品なのです。
生活に支障が出なければ、本人が満足感を得る道具にもなり得ます。
さて、上手な付き合い方をさりげなく提示できるでしょうか?
どうなることやらわかりません。
まだまだ子どもとの戦いが当然予想されます(笑)が、ひとつずつクリアして行きたいと思います。
受付 菊地