春の訪れ
2020年4月23日
4月も半ばを過ぎましたが、まだまだ肌寒い日も多くあります。また、新型コロナウィルス対策で、自宅にいることが求められ、外出機会も減り、季節を感じにくくなっているように思います。が、春は着実に訪れています。
先日散歩に出た際、近所の公園は、春にあふれていました。桜は分かりやすく、葉桜になったな、とは思っていましたが、木々は、すっかり新緑、ふさふさの黄緑色になっていました。黄緑色の葉から青空が透けて見え、なんとも清々しい景色でした。花壇では、チューリップにパンジー等、色とりどりの花で溢れていました。道端に目を向けると、タンポポが所狭しと咲いています。イヌフグリや名前も分からない雑草たちも、沢山咲いていました。
例年だと、3月から5月には、自宅近くでもウグイスの声がよく聞かれました。が、ふと気づくと、今年は1回も聞いていません。恐らく、耳に入っているのでしょうが、気づいていないのだと思います。自分では、精神的に通常とそこまで変わっていないと思っていましたが、知らず知らずのうちに、季節を感じるような余裕を失っていたのでしょう。
世の中が、このような状態で、不安や心配を抱えるのは、当然です。特に、これから先どうなるかが分からず、全ての目途が立たない、ウィルスについて誰も正確なことが分からない、ということが、かなり不安をかき立てるのだと思います。手洗いや外出自粛などを除いて、自分一人でこの状況をコントロールすることは難しく、自分の持っている心配や不安は当然のことと、受け入れることも大切だと思います。その上で、生活の中で、ほんの少しホッとできる瞬間を持つ工夫も必要ではないでしょうか。
一年で最も穏やかと言ってもよい季節です。都心でも、街路樹の脇では、雑草たちが例年と変わらず、かわいらしい花を咲かせています。ちょっと立ち止まって、小さな春を感じたいですね。
4月の緊急事態宣言発令の後、クリニックでは全ての心理業務を一旦停止しています。カウンセリングや心理検査のご予約をお取りいただいた方々には、突然のキャンセルの連絡となってしまいました。宣言発令の日は出勤日でなかったため、私自身からご連絡することもままならず、申し訳なかったと感じています。心理業務の再開時期については未定ですが、診察は継続しています。症状を含めた困りごとについて、医師が対応しています。
心理業務が再開された際には、どのように生活され、さまざまな出来事に対してどのように対応され、またどのような気持ちだったのかを聞かせていただきたいと思っています。それまでの間、どうか皆さま、健康にはくれぐれもお気を付けください。
磯田